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血友病性関節症について ・血友病患者における出血の85%は関節内で発生する。しかし、全ての関節に血友病性関節症を合併するのではない。侵される関節には個人差があり、どの関節が侵されるかは20歳までにほぼ決まる。 ・好発関節は、膝関節、肘関節、足関節、股関節、肩関節である。 ・関節内の反復性出血が滑膜炎と滑膜増生をもたらし、ヘモジデリンが滑膜のマクロファージに貪食される。血管に富み肥厚した滑膜は損傷を受けやすく、出血、滑膜炎、出血の悪循環をもたらす。分泌された酵素やカイトカインが滑膜炎を増悪させ、また、関節軟骨を破壊する。
血友病性関節症の画像所見 ・二次性滑膜炎による充血により関節周囲の骨に骨粗鬆症をきたす。また、成長板閉鎖前から充血状態が持続するため、骨端に過成長が起こる(図5)。 ・反復性関節内出血により広範な関節軟骨の破壊が起こる。多発性軟骨下嚢胞を伴う若年性の二次性変形性関節症をきたす。成長板での出血は関節の変形や成長障害をもたらす。 ・これらの所見は若年性慢性関節炎に類似する。血友病の存在の有無で鑑別が可能であるが、若年性慢性関節炎は脊椎や手関節を侵す傾向があり、血友病性関節症は荷重関節を侵す傾向がある。本症例の肩関節の画像のみから両者を鑑別することは出来ない。
滑膜が低信号を示す関節疾患 ・滑膜が低信号をきたす関節疾患には、出血に由来するものと沈着症がある。 ・出血に由来するものにはPVNS(図6)、血友病性関節症、関節リウマチなどの炎症性滑膜炎(図7)、滑膜性血管腫、反復性関節外傷/手術がある。これらの疾患における信号低下はヘモジデリン沈着による磁化率効果に由来するため、磁化率強調画像を撮像することで沈着症による信号低下と鑑別が可能とされている。 ・沈着症にはアミロイド骨関節症(図8)や慢性結節性痛風が含まれる。
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